【金高探究】家の記憶 芸術の秋です
【課外探究】秋晴れの金ケ崎 ゲイジュツ日和
国指定伝統的建造物群の中にある金ケ崎芸術大学校では、10月の第5回城内農民芸術祭に向けて、作品作りなどが進められています。夏休みのイベントに参加した金ケ崎高校生も芸術祭のサポートとして作品作りやイベント企画に関わっています。
9月17日、この日は午前中に城内農民芸術祭のメイン会場になる旧菅原家のお庭の草取りのお手伝いからスタート
城内芸術祭 マイ・スヰートホーム・ストーリー 作品制作
『お休み処かみしも』を会場に、静岡大学講師の占部史人先生によるワークショップ「マイ・スヰートホーム・ストーリー」が開催されました。金ケ崎町地元商店街の商工会員の女性有志「かみしも結いの会」の皆様と一緒に金ケ崎高校生が参加。
占部先生について:現代美術のアーティストとして国内外の美術館やギャラリー、国際展などでインスタレーション作品を発表しています。
会場について:お店の名前は、地名である町上と町下のちょうど真ん中にあることから「かみしも」。とれたて野菜&果物&地元郷土料理ずるびき膳などを提供しています。
記憶の中の思い出のおうちをスケッチ
玄関は?窓はどんな形?どのくらいの大きさ?部屋はどのくらいの広さだった?間取りは?隣の家までどのくらいの距離?それぞれが自分の記憶の中の「いえ」を紙に落とし込んでいきます。
2年生菊池さんの記憶の中のおうち
「高祖父の代に建てられた家がマイ・スヰートホーム。幼いころに暮らしていたこの家は、盆や正月になると親戚が集まってとても賑やかだったことを思い出します。菊池家のルーツがたくさん詰まった家は、自分の中で一番記憶が鮮明なんです。」
2年生石川さんのおうちの記憶
「幼稚園のころに住んでいた借家が私のマイ・スヰートホーム。玄関の隣にある窓が私にとって一番鮮明な家の記憶なんです。この窓からお父さんが帰ってくる姿を見つけてお迎えに出たり、朝には「いってらっしゃい」を母としていたんです。縁側の窓のカギを私が中から閉めちゃってお母さんが洗濯を干していたら家に入れなくなったりして・・・。」
記憶という宝探し
インタビューした二人に共通していたのが震災の記憶
二人は大きな揺れをそれぞれの「家」で体験していました。
「家の中は大変な状況だったけれど、それでも家が守ってくれたんです。今はそう感じています。」
「食器棚が倒れて、家の中がめちゃくちゃで、おばあちゃんの家に避難することになって、お迎えを待っているときのあの時間くらい長く感じた時間はなかったんです。お父さんが帰ってきたのは翌日でした。」
震災と家の記憶が結びついていることが印象に残りました。
記憶が当時の五感を呼び覚ましている
みなさんすさまじい集中力
講師の先生が全体への説明をあきらめて、個別での声掛けに切り替えるほどみんな集中しています。難しいパーツはサポートの大学生がお手伝いしてくれていました。
大学校の木の上に「くるま」
作品を探しに来てみませんか?
陶芸や漆器の作品制作をしている生徒もいます。芸術祭には金ケ崎高校生の作品も展示します。お楽しみに!